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情報学部 丸山教授、瀬林特任教授、岩田准教授の研究テーマがJST『情報通信科学・イノベーション基盤創出(CRONOS)』事業に採択されました(超広帯域ネットワーク研究センター/情報ネットワーク・コミュニケーション学科 教授 丸山充)

神奈川工科大学 情報学部 情報ネットワーク・コミュニケーション学科 丸山充教授,瀬林克啓特任教授,岩田一准教授の研究テーマ『広帯域インラインコンピューティングの実現』が国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)の『戦略的創造研究推進事業 情報通信科学・イノベーション基盤創出(CRONOS)』における2024年度新規研究開発課題に採択されました。
今回が初年度となる本事業では、「革新的な情報通信技術の創出と研究人材育成を目指す研究開発」に取り組みます。2024年4月から6月に募集が実施され、産学官各界より147件の応募があり、書類選考や面接選考が行われ2024年9月18日、計18件の採択が決定されました。

丸山教授

(超広帯域ネットワーク研究センター/情報ネットワーク・コミュニケーション学科 教授 丸山充)

【研究テーマ概要】

テーマ名:広帯域インラインコンピューティングの実現(※1)

主たる共同研究者:栗本 崇教授(国立情報学研究所)・仲地 孝之教授(琉球大学)・加藤 康久部長(ミハル通信株式会社)
研究期間:2024.10-2030.3末

達成目標:ニーズや技術の変化に追従し再構成が可能なネットワークアーキテクチャの実現に向けて、時間連続性を持つ広帯域ストリームデータを、多様なネットワーク環境を活用し、安定性と即時性に優れた形で共有できる環境の提供を目指します。(※2,3)

研究概要:本研究開発では、今後の高臨場感メタバース空間・イマーシブ空間の構築に向けて、8Kを超える超高精細3D映像,高品質イマーシブAudioなどで必要となる情報空間の伝送情報量に対応しつつ、さらなる低遅延化を目指すことで臨場感を高める技術の開発を目指します。(※4,5)
このため、ネットワーク内でのさらなる超低遅延処理の実現に向けて、インラインコンピューティングと呼ぶパケットフォワード機能と演算処理を融合したネットワーク内コンピューティングアーキテクチャの導入およびリソース監視結果に基づくダイナミックな最適リソース割当方式を提案し、IETFでの日本発の標準化提案をめざします。(※6,7,8)
同時に広域テストベッド上での様々なアプリケーション実証実験を通して早期社会実装に繋げると共に、プラットフォームをOSS提供します。(図1)(※9)

図1

図1

【丸山教授のコメント】

本研究提案は、これまで神奈川工科大学を中心に取り組んできた8K超高精細映像処理技術を発展させたもので、ルータ処理とアプリケーション処理をいかに低遅延で連携できるかに挑戦します。本技術は映像処理以外にも生成AIやIoT、センサー技術と連携するロボティクスやメタバース、コネクテッドカー、リアルタイムデジタルツインなど、幅広いリアルタイム処理を支える技術、およびeスポーツ等への展開が考えられます。また、ネットワーク制御技術への応用として、DDoSセキュリティ対策や、網状態に応じたオーバーレイプロトコルによるパケット伝送エラーの補償、暗号化したデータを暗号化したまま計算する秘匿計算などの技術展開の可能性についても検討予定です。(※10,11,12)
その検討過程で、様々な高速処理の実装技術に取り組みますので、興味がある方は一緒に研究開発しましょう。

【関連URL】

■CRONOS採択課題 概要一覧
https://www.jst.go.jp/kisoken/cronos/field/field1/kadai.html
■【神奈川工科大学(KAIT)】8K-3D生配信映像ワークフローをオンライン上で行う実証実験に成功 22.2ch音声伝送と組み合わせたイマーシブ空間も実現, 大学プレスセンター
https://www.u-presscenter.jp/article/post-52798.html
■神奈川工科大学に100GbpsのSINET6と直結したローカル5G基地局を開設、学外エッジ装置と連携した低遅延映像処理実験が可能に - 神奈川工科大学 研究推進機構
https://cp.kanagawa-it.ac.jp/tech_news/2463.html
■2024年度JST/CRONOS研究開発事業に採択 | 最新情報 | ミハル通信株式会社
https://www.miharu.co.jp/information/2024/09/20240930-1015.html

【用語解説】

※1 インラインコンピューティング
データの転送と同時に計算処理を行う技術。これを行うことで全体の処理速度が向上する。
※2 ネットワークアーキテクチャ
コンピュータネットワークの構成の設計思想。
※3 ストリームデータ
継続的に発生し、リアルタイムで送信されるデータのこと。動画像情報,音情報,センサーから取得するデータや、株式取引情報など。
※4 メタバース
仮想空間でアバターを活用してコミュニケーションなどの活動を行うことができる。
※5 イマーシブ 
「没入する」等の意。仮想現実(VR)や拡張現実(AR)などのデジタル技術等で没入体験を得ること。
※6 パケットフォワード機能
ネットワーク機器が受信したデータパケットを宛先に基づき別のネットワークインターフェースに転送する動作。
※7 リソース監視
ネットワークやCPU処理能力等の稼働状況を監視すること。システムの安定稼働や障害の原因の特定に非常に重要。
※8 IETF( Internet Engineering Task Force )
インターネット技術の標準化を推進する国際的な団体。
※9 OSS提供
オープンソースソフトウェア提供とは、ソフトウェアのソースコードを公開し、だれでも自由に利用、改変、再配布できるようにすること。
※10 コネクテッドカー 
常時ネット接続され、最新で最適なルートを提供したり、トラブル発生時に通報するなど高度な機能を提供する自動車。
※11 リアルタイムデジタルツイン
現実世界と双子のようにそっくりな世界を仮想空間上に作り出し、現実世界ではできないようなシミュレーションや分析等を行い、現実世界にフィードバックするテクノロジー。
※12 DDoS攻撃(Distributed Denial of Service Attack) 
複数箇所のPCから大量のアクセスやデータを送り込み、ウェブサイトやサーバーに大きな負荷をかけるサイバー攻撃。


▼本件に関する問い合わせ先

研究推進機構 研究広報部門

E-mailken-koho@mlst.kanagawa-it.ac.jp

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