BIOSCIENCE 応用バイオ科学科
概要
生命科学を生活に役立てるための基本的な知識を持ち、さらに最新の生命科学技術を学ぶことにより、地域社会はもとより、地球社会に貢献でき、国際性豊かに活躍できるバイオ技術者、バイオ支援技術者を養成することを目的とします。2020年度より応用バイオ科学科には、実学的な教育を通じて即戦力の実力をもったバイオ技術者を養成する「応用バイオコース」に加え、科学技術の急展開を背景とした予測困難な時代に柔軟に対応できる基礎力をもった人材の養成をめざした「生命科学コース」が新たにスタートします。
教育
充実の科目で、まずしっかりと基礎固め
高等学校で学んだ「数学」「物理」「化学」「英語」「生物」などの科目を入り口に、大学での各関連の専門分野へとスムーズに興味を広げられるよう、導入・基礎科目を配置しています。実験と授業を融合したユニットプログラムを取り入れ、体感しながら基礎を習得できるとともに、自分が学びたいものは何か、どのように学びたいのかを意識した上で、取り組んでいくことができます。
実験、実習の積み重ねで、即戦力の実力を養成
1年次から3年次まで様々な実験科目および実験と授業が融合したユニットプログラムを通して、微生物・動植物細胞の取り扱いや観察方法、遺伝子組換え技術、生理活性物質の合成等の基礎技術を習得します。また、HPLCをはじめとした機器分析技術、バイオインフォマティクスに関する情報処理技術の習得を通して、環境、医療、食品分野などにおいて活躍できる技術基盤を身につけます。
語学教育と海外研修で、国際感覚豊かな技術者に
国際感覚を持った人材育成のため、「国際コミュニティーバイオ英語Ⅰ・Ⅱ」や短期(1ヵ月)・長期(6ヵ月)で行う「海外バイオ研修」を実施。バイオのための英語教育からステップアップし、最終的には英語でバイオを身につけることを目的としています。また、世界の人々と交流を深め、見識を深めることも目標の一つです。
資格取得サポート
食品関連資格が取得できるフードサイエンスコース
フードサイエンスコースは、厚生労働省から食品衛生関連資格者の養成施設に認定されています。所定の単位を取得すると、食品衛生管理者、食品衛生監視員の任用資格が得られます。
バイオ技術者認定試験の受験を支援
応用バイオ科学科では「バイオ技術者」の認定試験を推奨しています。この試験は、バイオ技術を利用できる能力を判定する試験で、高校生を対象としている初級と、中級、上級があります。中級は遺伝子組換え技術や細胞融合技術、生物などの利用技術、これらを行うための安全管理に関する知識を認定するもの。上級は生物利用技術を中心にさまざまな技術と知識を持ち、実際にバイオテクノロジーを応用する資質を認定するものです。これら中級、上級の試験合格をめざして授業でバックアップします。
取得可能な教員免許状
・中学教諭一種免許状 理科
・高等学校教諭一種免許状 理科
教育目的と各種ポリシー
生命科学とバイオ技術に関する基礎・専門知識を身につけ、それらを実際に応用して人類社会の利益と安全に貢献できる生命科学分野の技術者、バイオ支援技術者の育成
1 .創造的思考力
( 1 )生命科学とバイオ技術の基礎・専門知識を応用・発展させて、生命科学とバイオ技術に関する新たな問題を
発見、解決することができる。
( 2 )生命科学とバイオ技術に関連した種々の現実的課題に対して、基礎・専門知識を活用して解決方法を明らか
にし、課題を解決することができる。
( 3 )生命科学とバイオ技術に関する実験、研究、グループワークにおいて、自らやるべきことを見つけ、計画を
たてて実施することができる。
2 .チームワーク
( 1 )生命科学とバイオ技術に関する基礎知識・技能についてわかりやすく説明ができる。また、生命科学とバイ
オ技術に関連した課題に対して、自分の意見を伝え、相手の意見を理解することができる。
( 2 )生命科学とバイオ技術に関するグループワークにおいて、自分の役割を把握して行動することができる。ま
た、社会人としてのルールを理解して行動することができる。さらに、生命科学分野の技術者、バイオ支援
技術者に求められる生命倫理を理解している。
3 .基礎学力
( 1 )生命科学とバイオ技術を学ぶ上で必要な基礎学力をもち、生命科学とバイオ技術に関する基礎的な知識・技
能を理解している。
( 2 )生命科学分野の技術者、バイオ支援技術者の素養としての理数・情報分野の基礎知識とリテラシーを理解し
ている。また、社会や多様な文化に関する基礎知識を理解している。
1 .創造的思考力
( 1 )専門基礎科目の「化学・生物学基礎ユニットプログラム」「バイオ基礎ユニットプログラム」「生命科学基礎
ユニットプログラム」や専門科目の「食品化学・微生物学実験」などの実験教育において、生命科学やバイ
オ技術の基礎・専門知識を応用する方法を学ぶ。また、「卒業研究」での問題解決型教育で新たな問題を発
見・解決することを学ぶ。
( 2 )専門科目に、『環境・微生物学分野』、『食品・植物科学分野』、『医薬・ライフサイエンス分野』の各分野およ
び生命化学、生物科学領域で必要とされる科目を配置し、これらの講義、演習をとおして課題解決のための
専門知識・技能を修得する。また、専門基礎科目の「化学・生物学基礎ユニットプログラム」「生命科学基
礎ユニットプログラム」や専門科目の「生化学実験」「機器分析実験」「生命科学実験Ⅰ、Ⅱ」などの実験教
育をとおして、専門知識・技能を活用して課題解決する方法を学ぶ。
( 3 )専門基礎科目の「バイオ基礎ユニットプログラム」「生命科学基礎ユニットプログラム」や専門科目の「食品
化学・微生物学実験」「応用バイオ科学実験」での課題探求型教育と専門科目の「バイオ機器分析ユニット
プログラム」「生命科学実験Ⅰ、Ⅱ」「卒業研究」での問題解決型教育の中で、実験、研究における目的設定
と計画にもとづく実施方法を学ぶ。
学修成果の評価方法
専門科目の講義では試験、レポート、演習により評価する。『実験』や『ユニットプログラム』科目群では試験、
レポート、演習のほかグループワークでの取り組み状況を報告書や口頭試問などにより多面的に評価する。また
「卒業研究」の課題遂行度や達成度を、報告書や研究発表などをとおして複数の教員で総合的に評価する。
2 .チームワーク
( 1 )共通基盤教育の『導入系』、『言語応用系』科目群や専門基礎科目の「化学・生物学基礎ユニットプログラム」
での講義、演習をとおして、日本語によるコミュニケーションとプレゼンテーションの基本技術を修得する。
また、国際的なコミュニケーションの基礎となる英語基礎力を『英語基礎系』科目群の講義、演習で修得す
る。専門基礎科目の「バイオ基礎ユニットプログラム」「生命科学基礎ユニットプログラム」や専門科目の
「バイオ機器分析ユニットプログラム」「食品化学・微生物学実験」「応用バイオ科学実験」「生命科学実験Ⅰ、
Ⅱ」でのグループワークをとおして、知識や意見の伝達、質問方法を修得する。
( 2 )共通基盤教育の『キャリア系』科目群の講義、演習をとおして社会のルールを学ぶ。また、『倫理系』科目群
の「生命倫理」の講義をとおして生命に関する倫理観を学ぶ。さらに、専門基礎科目の「バイオ基礎ユニッ
トプログラム」「生命科学基礎ユニットプログラム」や専門科目の「バイオ機器分析ユニットプログラム」
「食品化学・微生物学実験」「応用バイオ科学実験」「生命科学実験Ⅰ、Ⅱ」でのグループワークをとおして、
グループにおける自分の役割と期待される行動について学ぶ。
学修成果の評価方法
共通基盤教育では、試験、演習、プレゼンテーションにより評価する。『実験』や『ユニットプログラム』科目
群では、取り組み態度、報告書、プレゼンテーションにより評価する。
3 .基礎学力
( 1 )専門基礎導入科目群や専門基礎科目の「バイオ工学基礎」「生命科学Ⅰ、Ⅱ」「化学・生物学基礎ユニットプ
ログラム」「進化生物学」「生物統計学基礎」により、生命科学とバイオ技術を学ぶ上で必要な数学、物理学、
化学、生物学を修得する。また、専門基礎科目の「生化学入門」「分析化学」「有機化学」において、生命科
学とバイオ技術に関する基礎学力を修得する。
( 2 )共通基盤教育の『数理情報系』、『人文社会系』、『健康・スポーツ系』科目群の講義、演習、実習をとおして、
自然、社会、多様な文化、グローバル化する社会に関する基礎知識を修得する。
学修成果の評価方法
共通基盤教育科目、専門基礎導入科目、専門基礎科目の試験、小テスト、レポート、演習にて評価する。
施設紹介
バイオサイエンスセンター
バイオ系の実験設備を集約した「バイオサイエンスセンター」。高度な分析機器を完備しているほか、遺伝子実験室・微生物実験室・培養室・食品加工室・動物飼育室などの施設が揃い、大学院生や教員にもフルに活用されています。このような最先端設備を学生が利用できることは、神奈川工科大学の応用バイオ科学科ならではの大きな魅力と言えます。