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ステアリング補助機能付ハブベアリング「sHUB」による旋回性能向上に関する研究(自動車システム開発工学科 教授 山門 誠)

自動車システム開発工学科 山門 誠 教授

前輪に微小なアクティブステア舵角を追加することで、低速域のスムーズさと、限界領域の旋回性能の向上を両立できる世界初の機能SAHS(Super Ackerman Hub Steer)の研究を行っています。

従来のステアリング装置は、ハンドル操作の角度によって転舵するタイヤの角度が一定に設定されており、走行しながら直進やコーナリングなどの走行条件ごとに最適な設定に変更することができませんでした。「sHUB」は、既存のステアリング装置を変更することなく車両の前輪転舵・懸架装置に取り付け可能で、左右各輪の転舵角度を個別に補正することができるモジュール商品です。運転時のハンドルの操作角度と車速のデータをもとにタイヤの転舵角度を最適に補正することで、車両のコーナリング性能や高速直進時の安定性を向上させるほか、スリップなど非常時の車両姿勢の安定化を図るとともに、燃費改善にも貢献します(NTNホームページより)(図1)

一般的な市販車に用いられているステアリングジオメトリ(*)は、横加速度がほとんど発生しない極低速時の旋回時に、各輪の旋回中心が一致するアッカーマンジオメトリが用いられています。一方でアッカーマンジオメトリは、中高速域で垂直荷重が減少する旋回内輪を大きく切っているため、旋回内外輪で荷重に応じたコーナリングフォースを十分に利用できていないという課題があります。そのため荷重移動を伴う旋回では、荷重に応じて旋回外輪を旋回内輪よりも大きく切ることが必要となります。これを実現するために、極低速域のアッカーマンジオメトリから、左右輪の荷重移動が大きくなる中高速域まで、タイヤの効率的な利用を統一的に実現し、あらゆる速度域において旋回性能を向上させる制御であるSAHSを提案しました(図2)。

図3に、車速50[km/h]、ステア角130[deg]の制御有/無しの実験結果を示します。制御有の逆アッカーマンステア(外輪が内輪に比べて大きく操舵される)では、旋回半径が縮小し、横加速度の向上、即ち限界性能の向上が可能で、安全性の向上が期待できます。

これらの結果は、今年はVirtual開催でしたが、例年ミュンヘンで開催される11st International Munich Chassis Symposium, Chassis Tech Plusにて発表され、大きな反響がありました。

(*)アッカーマンジオメトリ:内外輪の旋回半径の差を吸収するために前輪の内輪側を大きく操舵し、外輪側を小さく操舵する機構および幾何学的関係。


▼本件に関する問い合わせ先

研究推進機構 広報担当

E-mailken-koho@ccml.kanagawa-it.ac.jp

 

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