【KAITキャンパス情報】神奈川工科大学 最新研究情報を見てみよう その2
本学には140以上もの研究室があり、その研究分野は多彩で、CGやゲーム、エネルギー、バイオテクノロジー、ロボット、栄養など多岐にわたります。先生方はどのような研究に取り組んでいるのでしょうか? 今回は本学公式サイトで紹介されている最新研究情報の中から6つの研究・開発を紹介します。
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2011年3月11日に起きた東北地方太平洋沖地震とそれにともなう津波による東日本大震災において福島第1原子力発電所が事故を起こし、日本における電力供給のあり方が問われ,再生可能エネルギーの一層の普及促進が求められるようになりました。再生可能エネルギーの利用は太陽光発電が主流ですが、太陽エネルギーの15~20%程度しか使えていません。
そこで私達はお湯など熱として使うエネルギー源として太陽熱を有効利用すべきと考えています。日本では太陽光発電が普及する以前にお風呂用に太陽熱を利用した温水器が流行しましたが、メンテナンス、地震の多い日本の木造家屋の屋上に重い温水器を載せることによる強度の問題等により廃れてしまいました。
本研究では、新しい太陽熱利用システムとして、外部電源を使わずに熱移動できるサーモサイホン(熱サイホン)、特に屋根の上に設置した太陽熱集熱器から地上に熱エネルギーを移動することを目的とした上部集熱式(トップヒート式)サーモサイホンに注目し、その問題点を解決して普及させることを目指しています。
パーソナルモビリティの可能性を広げ、より健康長寿で低炭素な社会を目指して、人間の力を無駄なく伝達できるリカンベント自転車の研究を行なっています。
リカンベント自転車とは、背もたれ付きのシートに仰向け姿勢で乗車する自転車のことです。通常の自転車に比べて低い乗車姿勢がとれるため、前面投影面積を抑えることができ、効率的にスピードを出すことが可能です。条件が整えば、その最高スピードは時速140キロにも及びます。また、リクライニング乗車姿勢をとることにより、上半身の負担を軽減できると考えられます。しかし、操縦者の力を最大限に発揮するための最適な設計条件についてはこれまでほとんど研究されてきませんでした。人間の力を無駄なく伝達できる自転車が実現すれば、パーソナルモビリティの可能性を広げ、健康長寿で低炭素な社会づくりに貢献することが期待されます。
東日本大震災において発生した避難所における人的管理・資材管理の難しさや問題点を教訓として、大規模災害(M7以上)における迅速かつ効率的な避難所の運営を支援するシステムの研究及び開発に取り組んでいます。
我々の研究室は大規模災害発生時、ICT(Information and Communication Technology)を用いて避難者情報を収集し、救援ニーズを含む避難者名簿等を迅速に作成・発信、かつ避難者の在席状況を管理する避難所管理システム(Refuge Management System)を研究開発しています。
セキュリティの世界では「合言葉」が多く使われます。たとえば「パスワード」は自分だけが知る「合言葉」のひとつです。「合言葉」を入力することで、本人かどうか確認することができます。この本人確認のことを「認証」と呼びます。「合言葉」を用いた「認証」の歴史は古く、「ひらけごま」と唱えると扉が開く、という昔話も「合言葉」の実例です。
合言葉とTwitterを組み合わせると、どんなことができるでしょうか? Twitterとは代表的なSNSのひとつで、パソコンやスマートフォンで「つぶやき」を発信することができます。さらにTwitterは写真を添付したり、さらには「つぶやいた場所」のGPS情報を入れこんだりすることができます。GPS情報とは人工衛星からの電波を使って測定される地球上の現在位置の情報です。このGPS情報を使えば、本人確認だけでなく行動確認もできるようになります。
動植物や微生物などから見いだされる天然由来の生物活性をもつ塩基性有機化合物をもとにして、人々に役立つ(医薬品など)新しい生物活性を示す化合物の合成に取り組んでいます。
自然界は、人間社会に有用なものを数多く供給してくれています。健康に生活するためには、病気とうまくつきあう必要があり、古くから、天然から得られる物質を病気克服のために使用してきました。特に、植物由来の塩基性有機化合物であるアルカロイドと呼ばれる天然物が医薬品として利用されています。
この化合物は、主として神経系に作用するものが多く、現代の抱える神経関係の病気を治癒するのに貢献できる物質開発のヒントになると私は考えています。私の研究室では、動植物・微生物から見いだされる天然物をもとに、有機合成の技術を用いて、安価で簡単に手に入る物質から生物に活性を持つ化合物を合成しています。
日本では、糖尿病などの生活習慣病の罹患率が年々右肩上がりに上昇しています。このような生活習慣病の発症を抑制できる食品成分を見出し、それを摂取する事で日本人の健康をより増進させる事を目標に研究しています。
日本人の現在の食生活は欧米化が進んでおり、高エネルギー、高脂肪摂取に偏っています。日本における肥満者の割合は、ここ10年で大きな変化はないものの、男性の場合は3人に一人が肥満です。肥満とは脂肪組織に過剰は中性脂肪が蓄積した状態を示しています。肥満自体は病気ではありませんが、その状態が長く続くと肥大化した脂肪細胞から炎症を誘導する様々な物質(炎症性サイトカイン)が産生されて、周りの脂肪細胞の炎症が進んだり、また血中を介して各組織に輸送され、他の組織の炎症が拡大していきます。これが生活習慣病の発症のきっかけの1つであると考えられています。
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