トップページ >> 学部・大学院 >> 大学 >>健康医療科学部>> 健康医療科学部 管理栄養学科
管理栄養学科は管理栄養士養成課程であることから、管理栄養士の国家試験受験資格を得るために必要なカリキュラムの配置と、管理栄養士として様々な業界で活躍するために必要な力がつく、特徴あるカリキュラムを構築しています。
本学では、理工系大学ならではの各学部・学科との連携教育を通し、より広く、深いフィールドから管理栄養士に必要な資質を育みます。生命も物質から成り立っていることを重視し、生物学や化学を基礎から学びます。それらの基礎の上に管理栄養士に必要な、食品、栄養、医学に関する専門基礎及び専門科目を学修します。さらに専門科目の学びをベースに「分子栄養学」「臨床生化学」などを設置し、生命科学について統括的に捉える能力を養成します。
高度情報化社会の到来は、管理栄養士の栄養教育にも変革をもたらし、従来の対話型と共に、さまざまなツールを活用した合理的な方法が求められるようになると考えられます。本学がもつ情報技術とテクノロジー分野の教育により、多様な情報活用の知識と技能が身につきます。医療や介護の現場でのIT化やモジュールシステム化への対応はもちろん、インターネットや携帯電話を使った遠隔相談や情報配信も可能に。本学科では、そのシステムを理解し、提案する力の修得により、将来の活躍の場を大きく広げます。
管理栄養学科では、「管理栄養士」の国家資格に加え、もう一つの資格を身につけることで、より専門性の高い管理栄養士、すなわち専門職業人=プロフェッショナルを育成することを目的に5つのプロジェクトを用意し「+α資格取得プロジェクト授業」として実施します。食品関連企業やスポーツクラブチーム、病院や介護施設、県や市との連携授業として開講し、学内では得られない知識や経験を重ね、専門的な力を養成します。
本プロジェクトでは、実際の食品関連企業での講義、実習を通して、食品の製造と開発過程を理解し、学修することを目的としています。実際の商品開発は、消費者目線での嗜好トレンド、販売ターゲット層、食べやすさ、設定価格など様々なファクターを解析し、試行錯誤することで達成されます。実際の食品開発における業務などを見学、実習することを通じて気づきを得て、将来的に食品開発分野で活躍できる管理栄養士を目指しています。
超高齢化社会を迎えた日本では、管理栄養士の臨床での活躍の場は病院や福祉施設に渡っています。高齢者福祉施設での業務は、従来の高齢者向けの食事形態を中心とした食事療法の実践に留まらず、高齢者各々が抱える病態の変化に応じた栄養法の選択や低栄養や褥瘡等の問題にも対応した高度な知識や技術が求められます。また、施設入所時のみならず在宅における栄養管理も要求されます。また、施設内では管理栄養士や看護師、介護支援専門員等のチームによる栄養管理が行われます。本プロジェクトでは、これらの実際や現場に触れることが出来ます。
アスリート栄養を専門として活躍している講師を招いて、本学野球部の選手を対象にスポーツ選手に対する栄養アセスメントを実践的に学ぶ事が出来ます。選手に対する栄養セミナーを一緒に受講したのち、選手1名につき、1人が担当するよう振り分け、選手が記入した3日間の食事記録及び行動記録を講師の指導の下、解析するなど、スポーツ栄養に携わる管理栄養士の仕事を実践的に経験する事ができます。
現在の炊飯器や電子レンジは驚くほど高機能です。栄養的にも優れたものを、手軽で美味しく、調理する力をこれらの調理家電は持っています。企業におけるこのような調理家電の開発に当たって、管理栄養士は大活躍しています。メニューの開発から調理方法や加熱パターンなどのソフトの部分で中心的な存在が管理栄養士です。調理家電の原理や構造、工場での生産工程、メニューの開発や調理工程の検討など、実際に家電メーカーとの産学連携プロジェクトで学んでいきます。
地域や保育所における食育活動の実践を通じて、食育の考え方や具体的な内容を体系的に学び、ライフステージと場に応じた食育実践プログラムをコーディネートできる管理栄養士を目指します。学内での事前学習の後、夏休みに保育園での観察学習や食育活動を行います。「食べる力」の育成に向け、保育所の特性を生かした、子どもたちの生活と遊び、給食を通じた食育について学びます。
※登録商標
理工系の研究教育の強みを導入し、管理栄養士が幅広く活躍できるカリキュラムを編成しています。管理栄養学科では、管理栄養士の国家試験に余裕を持って合格できるための対策を整え、支援体制も万全です。
本学独自のeラーニングシステムを使って、過去問題研究や予想問題にキャンパス内、自宅でチャレンジでき、自分の弱点発見や補強ができます。
豊富な資料と自習エリアを備えた国家試験対策室を設置。管理栄養士である専任スタッフが管理栄養士の国家試験合格に向け、個別の相談に親身に対応します。
◆管理栄養士国家試験合格率
2019年度(第6期生)合格率 91.4% 受験者数70名/合格者数64名
2018年度(第5期生)合格率 98.5% 受験者数67名/合格者数66名
2017年度(第4期生)合格率 100% 受験者数51名/合格者数51名
次に紹介する4つの特別プログラムは、管理栄養士の資格取得のうえで、皆さんの希望を実現するための支援です。1年次から卒業年次まで、授業期間だけでなく授業期間外での活動も加え継続して行われる実践教育プログラムです。希望者は特別な費用負担無しで、受けることができます。
病院には栄養状態の低下した患者さんがたくさんいます。栄養状態が低下すると病気やケガの回復が遅れるなど、さまざまな問題が生じます。これに対し、医師、管理栄養士、看護師、薬剤師などの医療従事者がチームを組み、栄養の面から患者さんをサポートするのがNST(Nutrition Support Team)です。
このチームで大きな役割を果たすのが管理栄養士です。NSTの考え方、基本を大学在籍中に理解して管理栄養士資格を取得した学生は、これから多くの病院で求められる人材です。本学では、1年次から4年次まで、NSTに関わる実習等を受けることができる特別プログラムを用意しています。
管理栄養士の資格取得を前提に、運動生理学、競技の実践心理、プレゼンテーション手法などを学び、スポーツ競技者への栄養指導を行うことを目的とした教育プログラムです。在学中は、本学の運動部の栄養指導を教員の指導のもと行い、経験を積んでいきます。
この特別プログラムを履修し管理栄養士の資格を取得した学生は、卒業後、(株)神奈川工科大企画にて実際にスポーツ栄養指導を行うことも可能にしたシステムを用意しています。卒業後に、(株)神奈川工科大企画に就職し、高等学校等の運動部の栄養指導を行うことを希望する卒業生を受け入れます。
勤務期間は4年間、毎年2~3名が採用枠です。また、「公認スポーツ栄養士」の資格取得をサポートします。
公的機関で公務員として働く管理栄養士をめざす方を対象とする教育プログラムです。国家公務員の場合、厚生労働省や国立病院など、公立の学校や病院、保健センター、保健所など。 そのほかにも自衛隊や少年院、刑務所なども対象となります。公務員試験合格をめざし、1年次から本学内に設置されている公務員対策室と連携した教育プログラムが行われます。
Nutrition Informatics特別プログラムは、「理工系大学に設置されている管理栄養学科」の強みを活かした、本学ならではのプログラムです。現代社会ではさまざまなデジタル情報があふれています。
管理栄養士も食や栄養、健康に関連する様々なデジタル情報を処理し、行動変容を支援する効果的な情報提供が求められています。
本プログラムは、情報処理に関する知識や技術を学びながら、ICTを使用した情報発信技術を習得し、楽しく意識に残る情報発信ができるようになることをめざします。
特に課外活動では、本学情報学部の教員である画像制作の専門家の指導を受けながら、食育媒体としてサイネージに放映するデジタルコンテンツ(動画)を他学部の学生と共同で実際にICTを使用して製作します。その作品は地域に提供され、一般に公開されています※2。
・管理栄養士の国家試験受験資格
・栄養士免許
・栄養教諭一種免許状
・食品衛生管理者、食品衛生監視員(任用資格)
調理実習用のコンビネーションレンジ、デッキオーブンなど約50点の設備の他、講師の調理の手さばきを映すためのモニターシステムを装備。
バイオサイエンスセンター施設の「機器分析室」を利用しています。高速液体クロマトグラフ、カーボンアナライザ、ガスクロマトグラフィ質量分析計など10種類以上の高度な分析機器が配備されています。
大型冷蔵庫、定温恒温器、オートクレーブ、クリーンベンチ、多目的冷却遠心器、可動ステンレステーブルや実験台など、実験や実習に利用できます。
給食の運営・管理実習の場として使用。HACCP概念に基づいた大量調理の衛生管理マニュアルに沿った設備、新調理システム用の機器を導入。工程別にエネルギー使用量を計測できるシステムを採用しています。
各種人体標本、骨密度測定システムなど100点以上の機器を設置。病院における栄養サポートチーム(NST)での業務を想定し、カンファレンス室も併設。
「管理栄養士」の活躍のステージは幅広い業界に広がっています。栄養のプロである管理栄養士の活躍の場は、「健康」「食」「栄養」にかかわるあらゆる領域へ広がっています。神奈川工科大学はこれまでの高い就職実績を活かし、管理栄養学科でも、栄養サポートを重視する病院や、特定健診の中核となる保健機関などとの連携強化や企業の技術・研究分野に多くの人材を輩出してきた実績のもと、食品・家電・健康、情報産業などといった幅広い業界へのサポートをしていきます。また、大学院への進学も可能です。