環境中のプラスチックゴミを簡単に見つける方法を開発中(環境科学技術研究所/応用化学生物学科 教授 髙村 岳樹)
海を汚す小さなプラスチックを、簡単に探せる方法を見つけました!
海や川を漂う小さなプラスチックゴミは、魚や鳥を傷つけたり、海の生態系を壊したりする大きな問題です。特に、ペットボトルなどに使われているPETというプラスチックは、自然に分解されにくく、海の中にたくさん溜まってしまっています。
今まで、この小さなプラスチックを見つけるには、顕微鏡を使って一つ一つ数えるという、とても大変な方法しかありませんでした。でも、私たちの研究チームは、プラスチックを分解する酵素を使うことで、この小さなプラスチックを簡単に見つける方法を開発しました!
環境科学技術研究所/応用化学生物学科 教授 髙村 岳樹
環境中のプラスチックゴミを簡単に見つける方法を開発中!
なぜプラスチックゴミを簡単に見つけたいの?
海や川に流れてしまった小さなプラスチックゴミは、魚や鳥が食べてしまったり、海の生態系を壊したりするなど、大きな環境問題となっています。特に、ペットボトルなどに使われているPETというプラスチックは、自然に分解されにくく、海の中にたくさん溜まってしまっています。
従来の方法では難しかったこと
今まで、この小さなプラスチックゴミを見つけるには、顕微鏡を使って一つ一つ数えるというとても手間のかかる方法が一般的でした。この方法は、時間がかかりすぎるうえに、小さなプラスチックゴミを見落とす可能性も高いという問題がありました。
新しい方法で何が変わるの?
今回開発中の方法は、プラスチックを分解する酵素を使って、プラスチックを小さな部品に分解し、それを光らせて数えるというものです。
- 酵素を使う:特別な薬品を使わずに、自然の力でプラスチックを分解するので、環境に優しい方法です。
- 光らせて数える:分解されたプラスチックを光らせることで、とても小さなプラスチックでも見つけやすくなります。
- 簡単・迅速:従来の方法よりも短時間で、たくさんのサンプルを調べることができます。
この方法のすごいところ
- 小さなプラスチックもOK:従来の方法では見つけにくかった、とても小さなプラスチックも数えることができます。
- 環境に優しい:有害な薬品を使わないので、環境への負担が少ないです。
- 効率的:短時間でたくさんのサンプルを調べることができるので、より多くの場所のプラスチック汚染状況を調べることができます。
この研究で何が期待できるの?
この研究が成功すれば、海や川だけでなく、土壌中のプラスチック汚染も簡単に調べることができます。これにより、プラスチックゴミの問題をより深く理解し、解決するための手がかりが得られると期待されています。
まとめ
この研究は、環境中の小さなプラスチックゴミを簡単に、そして環境にやさしく見つけるための新しい方法を開発するものです。この研究が成功すれば、プラスチックごみによる環境汚染問題の解決に大きく貢献できるでしょう。
環境技術研究所では、上記の地球環境を良くする技術の開発のほか、地球が持続できるように再生可能エネルギーの有効利用を目指した技術などを研究しています。
▼関連するSDGs
7 エネルギーをみんなにそしてクリーンに
12 つくる責任 つかう責任
14 海の豊かさを守ろう
15 陸の豊かさも守ろう