FPSのマウス操作は競技力にどう関係する?(情報ネットワーク・コミュニケーション学科/先進eスポーツ研究センター 塩川 茂樹教授)
FPS競技において、上級者と初級者でマウスの操作方法に顕著な違いは現れるのでしょうか。本研究では競技レベルとマウス操作の関連について調査しました。
情報ネットワーク・コミュニケーション学科/先進eスポーツ研究センター 塩川 茂樹教授
先進eスポーツ研究センターではNTT e-Sports、NTT東日本と結んだeスポーツに関わる産学連携協定を軸に、情報通信技術やスポーツ情報科学の活用によりeスポーツの価値を確立するための研究に取り組んでいます。
ここではFPSとマウス操作の関連に関する研究を紹介します。FPS(First Person Shooter:一人称視点のシューティング)競技では、敵に素早く標準を当てるためにマウスの操作が大きく関わると考えられます。そこで、簡単なFPSトレーニング用ゲーム「KovaaK's」(図1)を利用して、マウス操作の軌跡を測定し、競技レベルと奇跡の違いについて検証しました。
図2はその結果の一部です。ゲームのスコアを基に初級者と上級者に分類しています。図の結果より、初級者と比較して上級者のほうがマウスを左右に大きく動かしていることが分かります。また軌跡も上級者のほうが上下のぶれが少なく安定していることが分かります。
図2 マウス操作軌跡の測定結果
このように、競技レベルとキーボード、マウス、コントローラなどの操作方法の関連性を明らかにすることで、初級者が上達するためのトレーニング手法の開発につなげていく予定です。また機会学習を用いて操作状況から競技レベルを推定する手法の検討も進めています。
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