企業間連携を促すECHONET Lite Web API実証システムの開発(スマートハウス研究センター/センター長 一色 正男)
当センターでは、白物家電や住宅設備機器を制御する国際標準の通信プロトコル ECHONET Liteに関連する研究を行なっている。今回紹介するECHONET Lite Web API実証システムは企業間連携によるスマートハウスサービスの発展を目指している。
スマートハウス研究センター 一色 正男センター長
1) ECHONET Liteとは?
ECHONET Liteは、Home Energy Management System(HEMS)における国際標準の通信プロトコルです。このHEMSとは家庭内のエネルギー消費量が大きい機器(例えば、エアコン、給湯器など)やエネルギーを創ったり蓄積したりする機器(太陽光発電、蓄電池など)を制御しエネルギーを効率的に利用するシステムのことです。
ECHONET Liteの詳細に関しては規格を策定している
一般社団法人エコーネットコンソーシアムの紹介動画(以下URL)をご参照ください。
2) ECHONET Lite Web APIとは?
ECHONET Lite Web APIとは、簡単に言えばインターネット経由でECHONET Lite 機器の操作を行う仕組みです。ECHONET Lite規格を策定している一般社団法人エコーネットコンソーシアムがガイドラインを公開しています。
3) 今回開発したECHONET Lite Web API実証システムの紹介
本システムは一般社団法人エコーネットコンソーシアムと当センターによる
共同研究の一環であり、ECHONET Lite Web APIの普及促進を目指したものです。
システム構成図は図1の通りです。
本システムはインターネットに接続されたECHONET Lite Web API Server(以下サーバーと略します)、ECHONET Lite 機器をサーバーに接続するためのCloud Gateway1(以下ゲートウェイと略します)、スマートフォンアプリやクラウドサービスなどのクライアントで構成されます。
クライアントはEL Web API を利⽤してサーバーにリクエストを送信します。サーバーは受信したリクエストをECHONET Lite 相当のリクエストに変換
し、クライアントに対応するゲートウェイに送信します。ゲートウェイは受信したリクエストからECHONET Lite命令を作成して ECHONET Lite 機器の操作を⾏います。
現在このECHONET Lite Web API実証システムは、エコーネットコンソーシアム会員企業によるβテストを行っており、企業間の連携による新たなサービスの実現への貢献を目指しています。
参考:ECHONET Lite Web APIの企業採用実例(実証システムとは関係ありません)
関西電力様の「家電制御サービス はぴリモ+」において、三菱電機製のエコキュートを操作する技術にECHONET Lite Web APIが採用されています。
出所:
▼関連するSDGs
7 エネルギーをみんなにそしてクリーンに
9 産業と技術革新の基盤をつくろう