レーシングドライバーは音楽家!?(情報メディア学科/先進eスポーツ研究センター 准教授 上田麻理)
情報メディア学科/先進eスポーツ研究センター 上田麻理 准教授
レーシングゲームに聴覚・音が与える影響について、本学×プロのレーシングドライバーと共同研究を開始しました。また、神奈川工科大学が位置する厚木市荻野地区自治体と連携を結び、地域の方々とeスポーツを介してコミュニケーションを...というプロジェクトが開始されました。
TOYOTA GAZOO Racing 86/BRZ Raceや全日本EV-GPシリーズに参戦し、チャンピオンを始めとする各種タイトルを獲得している、新進気鋭のプロレーシングドライバー、地頭所光(東京大学)氏を共同研究者に迎え、レーシングゲームにおけるレーサー目線での聴覚情報の有効性について検討し、2021秋の音響学会(オンライン開催)などで学生及び、地頭所氏が発表しました。地頭所氏は、「クルマは様々なサウンドに満たされている。だから走らせることが楽しいんじゃないかな...僕らはレーシングカーを楽器の一つとして接しているのだ」に始まり、実際のレーシング競技に始まりレーシングゲームにおける聴覚・音の重要性を述べました。
情報メディア学科4年の学生は、レーシングゲーム、PROJECT CARS 2 (PCars2)における聴覚情報がプレイに与える影響を明らかにするために、聴覚遮断(耳栓・イヤーマフにより周囲の音が聴こえない状態)実験などを行いました。その結果の一つとして、レーシングゲームゲーム未経験者は、視覚情報に頼っているため聴覚情報がある場合にタイムが遅くなるという傾向が見られました。逆に経験者は聴覚情報を上手く利用しているため聴覚情報がある場合にタイムが速くなることが確認できました。
聴覚情報を上手に利用する訓練システムなどを構築し、聴覚からさらなるタイム更新の可能性を探ります。
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4 質の高い教育をみんなに
9 産業と技術革新の基盤をつくろう
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