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ロボット対話とIoT 機器を活用したストレスフリーキッチンの提案(スマートハウス研究センター所長  一色正男教授) 

スマートハウス研究センター所長  一色正男教授

   

対話型ロボットを利用し、様々な機器とインターネットで連携して、キッチンでのストレスを軽減するための研究を行っています。

1.本研究の背景と狙い

本研究は、現在普及している IoT(Internet of Things) ※や AI(人工知能) 技術を用いた、ストレスのないキッチン環境の実現を目的としています。

キッチンにおける具体的なストレスとして、料理の失敗や、それに伴う不安など、料理中のストレスや、「調理中の待ち時間が勿体ない」「片付けが面倒」「毎日の献立を考えることが面倒」等のストレスなどが挙げられます。

それらのストレスを軽減するために対話型ロボットを活用したプロトタイプを開発し、ストレスフリーなキッチンの実現を目指しています。

※IoT:モノ(物)のインターネット。家電製品も含め様々な機器をネットワーク化すること。例えばエアコンだと、本来空間の空質をコントロールする機能をもっているが、エアコンが取得している外気温や室内温度の情報と、外部の天気情報を利用して最適な制御をするなどが挙げられる。このようにインターネットで様々なモノが繋がることで新しい価値を生み出すことが検討されています。

2.プロトタイプの開発

プロトタイプは、「R-env:連舞 TM※ (以下 R-env)」を活用しています。

R-envとは、複数のロボット・センサ・アプリが連携したサービスを簡単に作成できるクラウド対応型インタラクション制御技術です。

ロボットとの対話を行うことも簡単にできます。音声対話を行うため、マイクやスピーカーを搭載したロボットSota を用いました。ロボット型にすることで、自然な会話感覚の音声操作ができます。献立メニューの提示など、視覚的に支援する機器として投影型プロジェクターの XperiaTouchを利用しています。この投影型プロジェクターは、投影画面を直接触れることができるため、料理中の手が濡れた状態でも、タッチ操作ができます。キッチンにおける利用者の有無は近接センサーを用いて検知し、キッチンに利用者がいるときだけ稼働します。

図1が実際に作製したプロトタイプです。

※R-env:日本電信電話株式会社(NTT)が開発

 

3.プロトタイプの動作

プロトライプの動作シナリオもR-envで簡単に作成できます。
図2は今回作成した動作シナリオです。

 

実際にこのキッチンロボットを利用したデモ実演を行い、当校の学園祭で利用者アンケートを実施しています。このアンケート結果をもとにストレスフリーなキッチンロボットの改良を行っています。

4.結果と今後

意外にロボットが居るキッチンは受け入れやすいような結果になりました。一人ぼっちで作業するより、誰かと楽しく料理することは新しい可能性を示してくれました。

キッチンのIoT化研究はまだまだです。ぜひ、興味持った学生は来てください。一緒に素敵なキッチン生活や素敵な生活の創出を研究しましょう。

スマートハウス研究センター (ホームエレクトロニクス開発学科)  一色 正男研究室
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