<神奈川工科大学創立60周年記念、研究推進機構創立15周年記念> 神奈川工科大学研究フォーラム "大学の力"ができること 〜地域産学公連携のこれまでとこれから〜 を開催しました
12月16日(土)、神奈川工科大学研究フォーラム「"大学の力"ができること 〜地域産学公連携のこれまでとこれから〜」を開催しました。本フォーラムは、地域の自治体や企業の皆様と地域課題を共有し、新しい地域連携の在り方や方向性、具体的な施策を共に考えることを目的としています。当日は、地域産学公連携に興味・関心をお持ちの多くの方々にご参加いただきました。
小宮学長の開会の辞に続き、厚木市長 山口貴裕氏よりご挨拶をいただきました。基調講演では、神奈川県立産業技術総合研究所(KISTEC)理事長の北森 武彦氏にご登壇いただき、「大学のシーズと産学公連携~大規模マイクロ流体デバイスシステムによるデスクトップ化学プラントの実現を例に~」というタイトルでKISTECの概要と、ご自身が携わった産学公連携の成功モデルについてご紹介いただきました。その中で語られた、北森氏がベンチャー企業立ち上げの際に台湾を選んだ理由や、台湾の女性研究者たちの活躍に興味をもつ聴講者も多く、後半のパネル討論でも話題の1つとして取り上げられました。
特別講演では、NTT人間情報研究所 研究主任の長谷川 拓氏にご登壇いただき、「大規模言語モデルの最新動向と展望」をテーマに、大規模言語モデル(LLM)についてご講演いただきました。Chat GPTや、NTTが手がける日本語に特化したLLM「TSUZUMI」を例に、LLMの基礎から最新動向まで、また、今後LLMを中心に広がっていくであろう技術とその応用についてご紹介いただきました。
続いて、本学研究推進機構 機構長の脇田敏裕教授(工学部 機械工学科)が、「神奈川工科大学における研究の歩みと今後の展開」について講演いたしました。厚木の強みを活かした「厚木市情報ハブ構想」を例に、今後は社会の課題や成長・地域発展のことを考えて共創していく研究を進めていきたいと力強く語りました。
後半は、見城美枝子氏(青森大学前副学長/名誉教授)をファシリテーターとしてお迎えし、「これからの地域産学公連携〜技術・情報の好循環がもたらす地域発展〜」をテーマに、パネル討論を行いました。厚木市 政策部長の大野徳一氏からは、厚木市の地域課題や産学公連携における自治体の役割などが、厚木商工会議所 会頭の中村幹夫氏からは、「あつぎものづくりブラントプロジェクト(ATSUMO)」の紹介とともに、新商品を生み出す難しさなどが語られました。また、北森氏はイノベーションを創出する台湾の特徴と女性が活躍しやすいカルチャーについて紹介。その後も、女性支援、カーボンニュートラル、SDGsへの取り組みについて、パネリストたちが各々の立場から答え、意見を交わしました。
ファシリテーター
見城美枝子氏(青森大学前副学長/名誉教授)
パネリスト
大野徳一氏(厚木市 政策部長)、中村幹夫氏(厚木商工会議所 会頭)、北森武彦氏(神奈川県立産業技術総合研究所 理事長)、脇田敏裕(神奈川工科大学 研究推進機構 機構長)
最後に、脇田敏裕教授から皆様への感謝の言葉で閉会となりました。本研究フォーラムを通して、最新技術について知り、それぞれが今抱えている課題や取り組みを共有できたことが、今後の産学公連携に繋がることを期待しております。開催にあたりご協力いただいた本学内外の皆様に深く感謝いたします。
主催:神奈川工科大学
後援:厚木市、厚木商工会議所、神奈川県立産業技術総合研究所
小宮 一三学長
山口 貴裕市長
神奈川県立産業技術総合研究所(KISTEC)理事長 北森武彦氏
NTT人間情報研究所 研究主任 長谷川拓氏
脇田敏裕機構長
パネル討論の様子