応用化学生物学科小池あゆみ教授と依田ひろみ教育講師が第39回日本顕微鏡学会論文賞を受賞しました!
応用化学生物学科小池あゆみ教授と依田ひろみ教育講師が公益社団法人 日本顕微鏡学会が発行する英文誌『Microscopy』に発表した論文が、第39回(2024年度)日本顕微鏡学会論文賞(応用研究生物部門/BIOLOGICAL SCIENCES)に決定し、2024年6月4日、日本顕微鏡学会 第80回学術講演会(幕張メッセ)にて表彰式と受賞講演が行われました。『論文賞』は、Microscopyに掲載された論文の中より前2ヶ年の実績を審査し、学術上または技術上優秀な論文に対し贈られる賞です。
受賞論文
「TEM and STEM-EDS evaluation of metal nanoparticle encapsulation in GroEL/GroES complexes according to the reaction mechanism of chaperonin」
Hiromi Yoda and Ayumi Koike-Takeshita
Microscopy (2021) 70 (3): 289-296
研究概要
シャペロニンは、一定時間で開閉を繰り返すナノカプセル型構造をしたタンパク質です。これまでに明らかにしてきたシャペロニンの生体内での反応機構の知見を使って試験管内での反応を制御することで、直径約5 nmの人工的な金属ナノ粒子をシャペロニンの2つの空洞に順番に閉じ込めることに成功しました。凝集性の高い金属ナノ粒子が水溶液中で安定に分散し、また、数nmの近い距離に配置することが可能となりました。この技術は、バイオセンサー、人工光合成、ドラッグデリバリーなどへの応用展開が期待できます。なお、この論文は、文部科学省私立大学戦略的研究基盤形成支援事業(H27~R1年度)での研究成果の一部をまとめたものです。
受賞した小池あゆみ教授(左)と依田ひろみ教育講師(右)