大学院情報工学専攻の学生が「CSS最優秀論文賞・MWS優秀論文賞」を受賞
2022年10月26日から29日に開催されたコンピュータセキュリティシンポジウム(CSS)で本学の大学院情報工学専攻1年の赤羽秀さんが「CSS最優秀論文賞・MWS優秀論文賞」を受賞しました。
受賞した赤羽さんは「この度は、大変光栄なことにCSS2022最優秀論文賞を受賞することができました。研究にあたり、神奈川工科大学の岡本剛教授、NTTセキュリティ・ジャパン株式会社の川古谷様、岩村様、研究チームの皆様からは的確なアドバイスを頂きました。この場をお借りして心より感謝申し上げます。また、私に大学院への進学を認めてくれた家族にも改めて感謝申し上げます。今回の受賞を励みに、研究の完成度をより一層高めトップカンファレンスやジャーナル等に挑戦していきたいと考えております。」 と話しました。
発表題目
xltrace: クロスアーキテクチャに対応したライブラリ関数のトレース手法
著者
・赤羽 秀 (神奈川工科大学)
・川古谷 裕平(NTTセキュリティ・ジャパン株式会社)
・岩村 誠 (NTTセキュリティ・ジャパン株式会社)
・岡本 剛 (神奈川工科大学)
発表内容
IoT機器の普及によってIoT機器を標的としたIoTマルウェアが急増しているため、IoTマルウェアの効率的な解析手法が求められています。マルウェアの解析手法として、実行時に呼び出されるライブラリ関数をトレースする手法があります。しかし、トレースを行うにはCPUアーキテクチャ毎にトレースするツールを開発する必要があり、IoTマルウェアが標的にするCPUアーキテクチャの種類が多様であるため、ツールの開発コストが大きな課題でした。そこで、クロスアーキテクチャ(多様なアーキテクチャ)に対応したライブラリ関数のトレース手法としてxltraceを提案しました。xltraceにより、CPUアーキテクチャが多様なIoTマルウェアをライブラリ関数単位で解析できるようになりました。