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学長の挨拶

学生本位主義のもと、考え行動する人材を育成

2023年、幾徳学園神奈川工科大学は創立60周年を迎えます。創立以来、科学技術の進展に貢献する人材を養成し、現在5学部13学科・大学院6専攻学生数約5000名を擁する工科系総合大学に成長しました。社会で活躍する卒業生も3万人以上に上ります。60周年を契機に未来を見据えて本学の進む方向を示す(KAIT Vision 60)を策定し、内外に公開しました。Vision(ビジョン)では「伝統を礎に未来をつくる大学」を長期目標として、未来社会を支える教育、研究、地域連携・貢献を通じて、豊かで持続可能な未来へ貢献することを宣言しました。そして、学生本位主義の伝統を継承しつつ、高校生諸君の入りたい大学、企業の皆様の採用したい大学になることを目指してまいります。

教育面では2024年度より時代変化に対応した学部学科再編を行い、工学部に応用化学生物学科、情報学部に情報システム学科を新設します。前者は応用化学と生物(バイオ)の両方の基礎を理解し、食品や薬品などの製品開発につながる専門技術を学ぶ学科です。また後者は情報技術の基礎を理解し、ロボットや人工知能(AI)技術を活用したシステムづくりを学ぶ学科です。これらの目的に沿って基礎科目から専門科目まで体系的に学べる教育課程を整えています。
次に本学が誇れるものに先進IT大学として、トップレベルのITの利用環境が整っており、ITに関する最先端の教育・研究を行っています。また、これからの時代には人工知能(AI)教育は必須ですので、全学で数理・データサイエンス・AIの基礎から応用までの教育を実施しています。教育内容は既に文科省のAI教育基準(MDASH)のリテラシーレベル、応用基礎レベルの認定を受けているカリキュラムを中心とし、さらに今後企業と連携した実践的プログラムも予定しています。
さらに、60周年の記念事業として、地域連携の強化を目的としたKAIT TOWN棟、 機械工学の実践力充実のため新実験実習棟の建設を行っています。KAIT TOWN棟は学生主体のeスポーツの活動拠点となる他、広く地域の方々との連携活動の場となる予定です。
最後に、社会はポストコロナ、人生100年時代、少子高齢化、地球環境問題等により大きく動いています。持続的発展社会に向けた科学技術も急速に進展しています。このような変化の時代こそ、 皆さんの若い力が必要です。本学は60周年を未来に向けたステップとして皆さんとともに新しい時代を築いていきたいと思っています。

神奈川工科大学学長 小宮 一三